Disturbingなコンテンツ

閲覧注意。心がかき乱されるような内容です。

映画『Inhumanities』

ショックメンタリー映画の1つ、『Inhumanities』を視聴したのでレポート。Inhumanitiesとは残虐行為を意味する言葉で、まさにその通りの映像がたくさん見られる。ちなみにこの映画、トラウマを植え付けられるような様々な映画をランク付けした概念「Disturbing movie iceberg」で言うならレベル8中の6…と私は勝手に思っている。ショックメンタリー映画はレベル6相当であると言われているので(『世界残酷物語』や『ジャンク』はしっかり名前が載っている)、この映画も同様にレベル6相当であるはずだ。そして私の主観ではこの2作品より過激度は高い。その過激な内容を、今から紹介していこう。

 

以下閲覧注意!

 

 

 

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今回も内容がたくさんある映画なので、印象に残ったものを抽出して紹介していこう。

順番が前後する紹介の仕方になるが、この映画は部族がたくさん出てくるのでまずは部族映像についてまとめて語っていこう。

この映画の制作者は部族の踊りがよほど好きなのか、部族の習性について語っている時などは部族が踊っている様子をひたすら映している。首狩り族にとっての首を狩ることの精神的な意味を話す時も、部族に伝わる仕来たりについて話しているときも、関係ない話をしているときもひたすら画面に映っているのは踊っている部族。正直途中から部族が映り出した瞬間にうんざりするようになっていた。

しかしもちろん部族が踊っている以外の画もある。例えば序盤に部族がハイになりながら同じ部族の女性を生贄として焼き殺すシーンもあれば、毒矢を作ってサイを倒したり食人したり。なるほど振り返れば過激な映像も確かにあるのだが、まぁそれ以外の映像は踊りだと思ってしまって構わないだろう。もっとも、後半に皆で楽しそうに踊っている映像は好きだ。子どもたちも笑顔。

ここまで書いてから重要なことを思い出した。この映画で恐ろしい2大シーンのうち一方は部族の映像であったのだ。その映像とは、部族による頭部切開手術だ。頭をナイフで切り開いて頭蓋骨ら辺を治療する。私はショックメンタリーをある程度見慣れているので手術映像にも耐性があるが、このシーンだけは本当にきつかった。この映像には真の恐ろしさがあり、それは麻酔なしで施術している点だ。もちろん患者は意識がある。一度休憩を挟むが、手術が最後まで終わるまで患者は一度も意識を手放さない。もちろん手術中は患部をしっかり映しているので、真っ赤な頭が丸見え。恐ろしい…珍しく私が直視できない映像であった。あっぱれ。

そしてその直後の映像こそが、2大閲覧注意シーンのもう片方である。今度は病院内の映像で、子どもたちが映っている。様々な難病の子どもたちが映ってるな〜と思っていたら突然出てくる、目に腫瘍のある子ども。ただ腫瘍がでかすぎて私は呆気にとられてしまった。表現が難しいが、腫瘍のある左目は右目の2倍の大きさとなっていて、上半分に白目と黒目(眼球)が見えるのだが下半分は腫瘍そのものである。肉の塊で目が圧迫されていた。人間、本当にすごいものを見ると「え、えぇ!?」と驚いてつい笑ってしまうものだ。

そして動物を狩りまくったり、内戦で人間を殺しまくったりする映像。どちらも対象の扱い方が雑で、捕虜たちなどが可哀想であった。戦争とはそういうものだと言われればそれまでだが。
そして色々映した後に、最後の映像。男女が結婚の儀式として亀を殺してその血を飲んだり体に塗ったりしているのだが…私はなんかこの映像が嫌いである。この映画でさんざん見てきたのは食べるためだとか、金のために動物を狩る映像だ。それは結局生きるために必要なことだったりする(密猟は許されることではないが、まぁまだ生きるための手段ではある)。しかしこの映像はどうか。曰く、亀の血を体に塗ることで元気な子が生まれるという言い伝えがあるらしい………が、そんな言い伝えのためだけに動物を殺すのが私は気に入らない。せめて亀の体に少し傷をつけて血を少量回収するとかでもいい気がするのだ。なぜ亀1匹殺さないといけない?

この映像が最後であるため、男女のロマンチックな雰囲気でこの映画を終わらせようとしているのだが私はずっとムカムカしていた。自然界の弱肉強食はしょうがないことであるし、内戦や密猟は行為自体よろしいことではないだろうが結局意味はあるものである(「自分たちの土地を主張する」だとか「生きるのに金が必要」だとか。決してその行為自体を支持しているわけではない!)

しかし根拠のないまじないのために命を絶たせるのはどうかと思う。生贄もそうだ。結局私が口出しすることではないだろうが、それでもこれは私の勝手な意見である。別に誰かに賛同してもらおうなどとは思っていないので聞き流してもらって結構だが。

そんなわけで、以上を鑑賞レポートとする。良い意味でも悪い意味でも印象に残った作品であった。